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篠突く - 禁断の果実 -
第1章 本編一話 罪を重ねる

「紗絵ちゃんとは、もう別れたの?」
「…………まだ」
紗絵とは、弟の初めての彼女のことだ。林 紗絵。十七歳の彼女は、素直で純潔な良い子ではあるが。
「……あの子、知らないんでしょ? 孝哉が実の姉とセックスしてること」
「……姉さん、セッ……クスとか……言わないでよ」
「セックスはセックスでしょ。私達、もう子供じゃないのよ」
「…………」
「……傷つける前に決めなさいよ。半端やるなら、一途な子を弄ぶもんじゃないわ」
弟は――孝哉は、漸く私をその目に捉えた。
「…………俺、姉さんとしてること、言おうと思う」
「……あんた、その意味わかってるの?」
「わかってるよ。俺は……あの子に告白されて付き合ってるけど、俺が好きなのは姉さんだから」
はっきりと向けられた真っ直ぐな好意に、私は一瞬息が止まったような気がした。ついで、無意識のうちに溜め息を漏らしていたようだった。
「…………まだ」
紗絵とは、弟の初めての彼女のことだ。林 紗絵。十七歳の彼女は、素直で純潔な良い子ではあるが。
「……あの子、知らないんでしょ? 孝哉が実の姉とセックスしてること」
「……姉さん、セッ……クスとか……言わないでよ」
「セックスはセックスでしょ。私達、もう子供じゃないのよ」
「…………」
「……傷つける前に決めなさいよ。半端やるなら、一途な子を弄ぶもんじゃないわ」
弟は――孝哉は、漸く私をその目に捉えた。
「…………俺、姉さんとしてること、言おうと思う」
「……あんた、その意味わかってるの?」
「わかってるよ。俺は……あの子に告白されて付き合ってるけど、俺が好きなのは姉さんだから」
はっきりと向けられた真っ直ぐな好意に、私は一瞬息が止まったような気がした。ついで、無意識のうちに溜め息を漏らしていたようだった。

