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篠突く - 禁断の果実 -
第2章 本編二話 吐露

その翌日のことだった。孝哉が、自宅に林 紗絵を招いた。彼女の、肩まで伸びた黒いストレートの髪が純潔を象徴しているようで、私の目には痛かった。
悪天候の後の眩しい陽光が目に染みる。
「こんにちは、悠先輩」
「……こんにちは」
彼女は、律儀に私にも挨拶をする。にこりと愛らしい笑顔を見せられて、罪悪感と嫉妬心のような感情が入り混じる。
孝哉が林 紗絵を連れて入ったのは、彼自身の部屋だ。昨日、私達が男女の営みを行った部屋。六畳ほどの床に濃い灰色の絨毯を敷いたこの部屋は、扉を開けると向かって左、窓際に設置したシングルベッドが一番に目に飛び込んでくる。白いシーツはシワひとつ無く整えられており、密会の気配など微塵も感じさせない。ベッドの脇に置かれた勉強机の上はきちんと整頓されていて、それが孝哉の生真面目さを表しているように思う。
コーラとオレンジジュースを二人の前に置いて部屋を出ようとした私は、不意に孝哉に呼び止められた。
「……姉さんもいてよ」
悪天候の後の眩しい陽光が目に染みる。
「こんにちは、悠先輩」
「……こんにちは」
彼女は、律儀に私にも挨拶をする。にこりと愛らしい笑顔を見せられて、罪悪感と嫉妬心のような感情が入り混じる。
孝哉が林 紗絵を連れて入ったのは、彼自身の部屋だ。昨日、私達が男女の営みを行った部屋。六畳ほどの床に濃い灰色の絨毯を敷いたこの部屋は、扉を開けると向かって左、窓際に設置したシングルベッドが一番に目に飛び込んでくる。白いシーツはシワひとつ無く整えられており、密会の気配など微塵も感じさせない。ベッドの脇に置かれた勉強机の上はきちんと整頓されていて、それが孝哉の生真面目さを表しているように思う。
コーラとオレンジジュースを二人の前に置いて部屋を出ようとした私は、不意に孝哉に呼び止められた。
「……姉さんもいてよ」

