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おじさまと咲姫
第14章 誤算
そんな経緯があったりしたから余計に。
ここに来る意味、あったかな-肩を落とした時。
玄関の方向から、微かに音がした。
咲姫は弾かれたようにソファーから立ち上がる。
お喋りに夢中な親友同士は、まるで気付いてないようだった。
その証拠にリビングの扉に向かう際一瞥されたが、トイレにでも行くんだろうと、すぐにドラマの話が再開されていた。
期待に胸を高鳴らせ、玄関へそろそろと歩いて行けば-こちらに向かって来ていた彼と目線が合った。
「あ…」
お互い、声が重なった。
次の言葉が続かず、一瞬黙っていれば、例によって意地の悪そうな笑みをされた。
「会った早々、そんながっかりした顔すんなよ。繊細な心が傷付くだろ」
-悠聖じゃなくって悪かったな。
その名を出され、咲姫の頬が染まる。
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