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おじさまと咲姫
第20章 動揺
「なら。帰せねぇな」
-大人しくもう少し座ってろ。
悠眞は掴んだままだった咲姫の手に力を籠め、ソファまで引き摺って行こうとする。
その力ずくの彼のやり方に、咲姫の堪忍袋の緒が切れた。
「なんで自分ちに帰るのに、いちいち悠眞の許可がいるのよ。私がいつどうやって家に帰ろうが、悠眞にはなんの関係もないでしょーがっ」
手を振り解きたいのに、びくともしない。
やっぱり、男だ。
自分とは何もかもが違う。
揺れる電車の中。
片腕だけで難なく自分を支えた。
どんなに抵抗したところで、その事実は覆せない。
自分のこんな細い腕を抑え込む事など、造作ない。
悔しくって、しょうがない。
「今すぐ離してくれないと泣き叫んでやるから」
呻くように呟く咲姫に一瞬絶句し。
次いで悠眞はいとも簡単に、彼女から手を離した。
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