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おじさまと咲姫
第22章 失恋
『明日の締め切りに間に合わなくなるから無理』
勉強を理由にされるとそれ以上は強くも言えず-環は小さく息を吐いて、了承した。
『今日は早く帰れるかもって言ってたから、お父さんにさっきラインしたの。そしたら会社終わったら直接ユウ君ちに来るって。だからあんたひとりになるけど…平気?』
『当たり前じゃない。もう二十歳の大人だよ。ちゃんと戸締りしてるし、ご飯だって自分で作れるし。怖くなんかないよ』
咲姫は強く主張した。
内心は-寧ろ、ひとりでいたかった。
あんなにいつも一番に会いたかったユウは-今は一番会うのに躊躇いがあった。
逢いたくはあったけど-尻込みしてしまう。
訊きたい事があったけど-その前に、覚悟が必要だった。
今日こそはって思うのに。
ユウに会って、折角話せるかもしれないチャンスなのに。
溜め息が漏れる。
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