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おじさまと咲姫
第22章 失恋
「だから言ってやったんだ『会う前から嫌われるような真似してどうすんだ』って。まあ、その辺はお袋も流石に弁(わきま)えてて『うちに来る前に捨てとかないとね』とか言いながら、とりあえずその場はラックに入れたんだけど。そのまま忘れなきゃいいけどなって、眺めながら思ってたら-」
-まさかお前が発見するなんてな。
悠眞の微かな吐息を感じた。
それは笑いからか、それとも苦い溜め息からなのか-抱かれたままの咲姫には、窺い知る事は出来ない。
ひたすら身動きせずにいるしかない咲姫の身体が、更に抱き寄せられた。
こんな風にされると-もうほんとに、全てを預けるしかない。
彼の胸に頬を寄せながら、最速で心臓は動いてるのに。
手はどうしたらいいのだろう-妙に沈着にそんな事を考えてる自分がいる。
でもまさか背中に回すわけにもいかず、結局両手も彼の胸元に留めたままにする。
そんなどぎまぎする咲姫の心を知ってか知らずか、悠眞の話は続く。
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