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おじさまと咲姫
第25章 全部
助手席側に回り込み、ドアに手をかけようとして-動きが止まる。
当たり前のように座ろうとしたけれど-すんでのところで迷いが生じる。
そんな咲姫の心中を察したのかどうか-助手席の窓が開いた。
「乗らなきゃ行けないよ、デート?」
-それとも行くの、やめる?
からかいを含んだ悠聖の言葉に、咲姫はふるふると首を左右に動かす。
「…いく」
-行きたい。
咲姫のはっきりとした意思表示に、悠聖は笑って頷いた。
いつもと変わらぬ優しさ。
いつもと同じ穏やかな瞳。
咲姫の悩みは消えてゆく。
助手席のドアを開け放ち、彼女は身体を車内へ滑り込ませた。
彼の隣りに腰かけドアを閉めれば、夏の暑さ、気怠い空気が、見る間に引いてゆく。
外界との繋がりを遮断した車内は適度に冷やされ、微かに柑橘系の匂いが漂っていた。
その心地良さに、咲姫は知らず小さく息を吐く。
当たり前のように座ろうとしたけれど-すんでのところで迷いが生じる。
そんな咲姫の心中を察したのかどうか-助手席の窓が開いた。
「乗らなきゃ行けないよ、デート?」
-それとも行くの、やめる?
からかいを含んだ悠聖の言葉に、咲姫はふるふると首を左右に動かす。
「…いく」
-行きたい。
咲姫のはっきりとした意思表示に、悠聖は笑って頷いた。
いつもと変わらぬ優しさ。
いつもと同じ穏やかな瞳。
咲姫の悩みは消えてゆく。
助手席のドアを開け放ち、彼女は身体を車内へ滑り込ませた。
彼の隣りに腰かけドアを閉めれば、夏の暑さ、気怠い空気が、見る間に引いてゆく。
外界との繋がりを遮断した車内は適度に冷やされ、微かに柑橘系の匂いが漂っていた。
その心地良さに、咲姫は知らず小さく息を吐く。

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