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おじさまと咲姫
第29章 一緒
大学に進学して。
その土地で就職して。
生まれ育った場所を出てそれきりの人なんて、どれだけいるか知れないのに。
そんな事、珍しくもなんともない。
そんなの、彼の自由なのに。
それは、彼の人生なのに。
いつまでも自分の側にいて、ずっと自分の身を心配するのが当たり前-そんな傲慢な発言。
並んで座ってる事に耐えられなくなり、今すぐ腰を上げてしまいたい衝動に駆られる。
咲姫に意表を突かれ固まっていた悠眞だったが、やがてその表情を僅かに崩した。
「確かに十三年間も放っておいて、まるで説得力がないよな」
「ごめんなさい。私…そういう事が言いたかったんじゃないの」
じゃあ何を知りたくてそんな事を口走ったのか-問われたら、返答に窮するけれど。
「信じられなくて当然だ。心配だって言っておきながら、こっちに帰って来てても顔を見せにすら行かなかった。お前がどうしてるか、元気でやってるのか、足は本当にもう大丈夫なのか…気になって悠聖から時々訊いてはいたけれど。実際…お前の近くにずっといたのはあいつだ」
自嘲の笑みを浮かべ、悠眞は言った。
その土地で就職して。
生まれ育った場所を出てそれきりの人なんて、どれだけいるか知れないのに。
そんな事、珍しくもなんともない。
そんなの、彼の自由なのに。
それは、彼の人生なのに。
いつまでも自分の側にいて、ずっと自分の身を心配するのが当たり前-そんな傲慢な発言。
並んで座ってる事に耐えられなくなり、今すぐ腰を上げてしまいたい衝動に駆られる。
咲姫に意表を突かれ固まっていた悠眞だったが、やがてその表情を僅かに崩した。
「確かに十三年間も放っておいて、まるで説得力がないよな」
「ごめんなさい。私…そういう事が言いたかったんじゃないの」
じゃあ何を知りたくてそんな事を口走ったのか-問われたら、返答に窮するけれど。
「信じられなくて当然だ。心配だって言っておきながら、こっちに帰って来てても顔を見せにすら行かなかった。お前がどうしてるか、元気でやってるのか、足は本当にもう大丈夫なのか…気になって悠聖から時々訊いてはいたけれど。実際…お前の近くにずっといたのはあいつだ」
自嘲の笑みを浮かべ、悠眞は言った。

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