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おじさまと咲姫
第29章 一緒
「そんなに楽しみか」
薄笑いを張り付けたそれで問われ。
咲姫は素直に頷く。
「そりゃ…楽しみだよ。行きたい」
嫌いじゃないって言ったくせに。
好きだって言ったくせに。
なんでいつまでも馬鹿にしたような言い方。
焼肉大好きで何が悪いのよ-心の中で毒づけば、俯き加減の咲姫を覗き込むように悠眞は顔を寄せてきた。
いつもの香水と煙草の匂い-はっきりと感じる近距離まで。
「楽しみなのは、肉食べに行ける事か?」
彼の香りに酔いかけたその時。
咲姫と悠眞の視線が繋がった。
「俺と行ける事が一番の楽しみ…だったりして?」
何もかもお見通しのような、探るような悠眞の両眼。
咲姫の瞳孔が開いた。
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