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おじさまと咲姫
第31章 限界
ブラウニーを咀嚼しながら、瑠璃子は思い出したように誘ってくる。
「ね、咲姫。そろそろ花火しに海に行かない?」
「あ、うん。そうだね」
バーベキューの後は花火をする予定になっていた。
手持ちがメインだが-それでも久々の花火だったし、実は結構楽しみにしてたのだ。
何人かのメンバーが、既に海へと花火を運んでくれてるようだった。

『夜は一緒に花火もしよう』

海で泳ぐ前、そう言われてた。
でもあれば社交辞令のようなもの。
他の後輩達にもかけてる言葉のひとつに過ぎない。
だからこちらからわざわざ、あの約束は-なんて訊く必要はない。
瑠璃子と、それから友達の何人かと先に海に行ってもなんの問題もないだろう。
「円城寺。もしかして花火に行こうとしてる?」
紙皿を片付けながらぼんやりと考えていれば、いつの間にか右隣りに彼が座っていた。
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