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おじさまと咲姫
第31章 限界
その場の重い静寂に耐え切れなくなった頃。
砂浜へと続く緩やかな石の階段に辿り着いた。
何人かのはしゃぐ声と、幾つかの火花が遠くに見える。
先に向かっていたサークルのメンバー達に違いなく-既に花火を始めているようで、その賑やかさに咲姫は心底ほっとした。
早くみんなに混ざろう-階段を急ぎ気味で下りようとして、それは敵わなかった。
正しくは腕を引かれ、前方に進めなかった。
吃驚して振り返れば、自分の右腕を掴む彼がいた。
「せんぱ…」
-どうかしましたか?
咲姫が問い質すより早く。
腕から移動した昴の手が、彼女の掌を包み込むように握り締めた。
今度は無言のまま手を繋がれ。
その真意を確かめるように、咲姫は昴をじっと見つめるしかない。
「北城先輩…?」
恐る恐る名を呼ぶが-返事はもらえない。
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