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おじさまと咲姫
第33章 疑念
『お前その細い身体のどこに、そんな食べ物蓄えられるんだよ』
-マジ、感心するわ。
みんなの二倍はあるチーズケーキをフォークで優雅に口に運んでいれば、横から悠眞がうなった。
『男の俺だってそんなにもう食えねーぞ。一体どんな胃袋してんだよ』
褒めてるんだが馬鹿にされてるんだか微妙なそれで、悠眞は首を捻った。
『デザートは別腹だもん』
咲姫は涼しい顔で答える。
『肉だって一番多く食ってたろ。お前には敵わねぇな、マジ』
悠眞に心底感服されたりされなかったり-とにかくとっても美味しくて、楽しい夕飯は終了した。
そして現在、時計は夜の十時になろうとしていた。
咲姫はもう一度、横に座る彼を見る。
微かにいい香りが、さっきからずっと鼻腔に届いてた。
普段はまず嗅ぐ事なんてない、シャンプーやソープの匂い。
それだけに、妙にどきどきしてしまってた。
そう-彼は夕食後一番にお風呂を済ませて、今こうしてソファに並んでテレビを見てるのだ。
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