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おじさまと咲姫
第34章 払拭
「あからさまに嫌そうな顔すんなよ」
悠眞に苦笑いされ、咲姫は素っ気なく否定する。
「…してないし」
「ふうん?」
眼鏡の奥の悠眞の両眼が細められた。
その何か含みを持たせたような目線に、咲姫は狼狽えてしまう。
なんでされた側の自分が怯まないといけないのだ-納得いかないどころの話ではない。
考えれば考えるほど夜もなかなか寝つけず-今朝も随分早い時間に目が覚めてしまったのに。
対する彼は相変わらず余裕の態度で。
腹が立って仕方がない。
咲姫は無意識のうちに、乱暴にご飯を盛った茶碗をテーブルの上に置いていた。
耳障りな音が立ち、慌てて我に返る。
目の前に茶碗を投げるように置かれた悠眞は暫し驚いていたが-やがて何も言わない代わりに、面白そうに口角を上げた。
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