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おじさまと咲姫
第34章 払拭
確かめようと手を伸ばせば、そこにいるはずの彼がいきなり背面に倒れてしまった。
そんな事全くの予想外だったので、それに同調する如く自分もまたバランスを崩した。
そして気付けば-彼の上に身体を預けてしまっていたのだ。
思い返すだけで、未だに羞恥に染まってしまう。
昨夜の出来事に汗を掻いていれば、悠聖の呟きが聞こえた。
「十三年前のもの…?」
咲姫は我に返り、頷いた。
「あ、うん…その時の私、本当にどうかしてたと思う。事故から自分を守ってくれたのは、実は悠眞だったんじゃないかって疑い始めてた。あの時に傷付いた額の傷が、実はまだ治ってなかったのって思い始めてた。…十三年前私を命を懸けて守ってくれたのは、紛れもなく悠聖なのに。額に傷を負ってしまったのは悠聖だったのに。なんで私、そんな事を思ってしまったんだろう」
-ほんと、馬鹿だね私。
自分自身に溜め息が出てしまう。
そして、心配になってしまう。
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