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おじさまと咲姫
第36章 機会
窓の外を適当に眺めながら、昴は続けた。
「普段はさ、いくら好きでもじろじろ見てたら不躾だろ?でも今なら、そんな事関係ない。円城寺はメニューと睨めっこしてるから、俺がこっそり見つめてる事なんてきっと思いも寄らないだろうし-」
-だから時間がかかるほど、俺は嬉しい。
そこまで言って、昴は急に焦り出した。
「あ!でもひょっとして、ちょっとキモかったりする?覗き見されてるみたいで」
-そんなつもりは全然ないんだけど。
不安気に表情を曇らせる昴に、咲姫は吹いてしまった。
そんな彼女に昴は一瞬、釘付けになってしまう。
「…ごめんなさい」
思わず笑ってしまった咲姫は縮こまってしまうが-昴は晴れ晴れとした顔で笑った。
「ビビった。折角来てくれたのに、怒らせてしまったかと思った」
「そんな事で怒らないですよ。それに前も言ったと思うけど、北城先輩は爽やか系だから、他の人だったらちょっと引いちゃう事でも、許せてしまうお得感があります」
「お得な男で良かったな、俺」
昴は愉快そうに肩を揺らした。
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