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おじさまと咲姫
第36章 機会
穏やかな双眸に惹き込まれそうになり-咲姫は急いでメニューに目を落とし、さっきちょっと気になってたひとつのドリンクを指差す。
「北城先輩。私、これがいいです」
「どれ?…ああ、この角切りりんごのアイスティー?」
身を乗り出した昴の髪が、僅かに咲姫の前髪に触れた。
驚いた咲姫がそっと彼を見れば-微笑まれる。
知らず、頬が火照ってしまう。
「今日の円城寺も、すげぇ可愛いな」
間近で囁かれ、顔から火を吹きそうだった。
「なんかすげぇいい匂いもするし-」
昴は咲姫を見つめながら、吐露した。
「もう堪らなく円城寺が好きだ、マジで」
-それを直接会って、どうしても言いたかった。
真摯な告白に、咲姫は呼吸も忘れた。
ただ黙って昴を見続ければ-やがて、困ったように笑われた。
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