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おじさまと咲姫
第40章 綺麗
「別に何も?たまには後ろに乗ってみたいなって思っただけ」
これ以上の口を挟む隙を与えずに、咲姫は強引に車の後部座席に乗り込んだ。
ドアを閉める際、少し大きめの音を立ててしまい咲姫は焦ったが-バックミラー越しの彼はこちらを一瞥しただけで、特に何も言う事はなかった。
シートベルトを締める彼に倣い、咲姫もまたベルトに手をかける。
今だって、純粋にただ駅まで送ってもらうだけだけど。
もしも万が一、通りすがりに目撃でもされたら-彼が困るんじゃないかって。
目にした彼女だって-怒るならともかく、哀しんだりしたらって。
そう思えば、もう隣りには座れなかった。
そこまで考えて、乾いた嗤いが漏れる。
自分だから、そんな心配なんて端からしてないのか。
だから簡単に『乗せてやる』と言えるのだろう。
見られたってなんて事ないのだ。
見たってなんて事ないのだ-。
これから数時間接客しなきゃならないのに、またしても気分が下がってゆく。
これ以上の口を挟む隙を与えずに、咲姫は強引に車の後部座席に乗り込んだ。
ドアを閉める際、少し大きめの音を立ててしまい咲姫は焦ったが-バックミラー越しの彼はこちらを一瞥しただけで、特に何も言う事はなかった。
シートベルトを締める彼に倣い、咲姫もまたベルトに手をかける。
今だって、純粋にただ駅まで送ってもらうだけだけど。
もしも万が一、通りすがりに目撃でもされたら-彼が困るんじゃないかって。
目にした彼女だって-怒るならともかく、哀しんだりしたらって。
そう思えば、もう隣りには座れなかった。
そこまで考えて、乾いた嗤いが漏れる。
自分だから、そんな心配なんて端からしてないのか。
だから簡単に『乗せてやる』と言えるのだろう。
見られたってなんて事ないのだ。
見たってなんて事ないのだ-。
これから数時間接客しなきゃならないのに、またしても気分が下がってゆく。

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