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おじさまと咲姫
第42章 接吻
「…っ」
飛び出しそうだった驚きの声を、辛うじて呑み込む。
ただでさえ速まっていた心臓の動きが加速する。
「大丈夫、円城寺?」
またしても同じ台詞を吐かれた。
限界だった。
「もうちょっとで予告始まると思うので、飲み物買って来ます!」
なんの前触れもなく、勢いづいて咲姫は立ち上がった。
相当びっくりしたらしく、口を半開きにした昴がこちらを凝視している。
暫し呆気にとられていた昴だったが、やがて我に返ったように言った。
「俺が買って来るから、円城寺は座っててよ」
-何がいい?
引き止めるように右手を握られかけ-すんでの事で、さり気にその手を胸元に持ってゆく。
「いえ。ついでにおトイレにも行きたいし」
左手に持っていた小さなバッグを両手で抱えつつ咲姫が答えれば、昴は少し焦ったようだった。
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