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おじさまと咲姫
第43章 最初
「なんの断りもなくいきなりされれば、そりゃびっくりしますよ。当たり前じゃないですか」
「…ごめん」
短く謝罪されるが-火に油を注ぐようなものだった。
咲姫は見る間にヒートアップしてしまう。
「した後で謝られたって。『怒った?』なんて訊かれたって。そんなのもう全部今更じゃないですか」
言いながら、あの日の事が脳裏に甦る。
「しかもちょうど映画が始まった直後で。あんなに楽しみにしていたのに、上映中は気が気じゃなかった。ずっとどきどきしながら『なんで?』って考えてた。映画の内容なんて全然頭に入らなかった。ようやく映画が終わって帰り際に『ごめん』って…、そんなのもう『大丈夫』って言うしかないじゃないですか」
記憶を辿りながら、気持ちがどんどん昂ぶってゆく。
「しかも先輩の返事が『そう?』のひとことだけで。それきり、駅までの帰り道も、電車を待ってる間も、その事には全く触れずで。殆どなんの会話もなくって。『じゃあまた』って別れて。家に帰ったらラインで何か言われるのかなって待ってたのに、それも全然なくって。…そんな状態で今日までずっと音沙汰なしだったくせに、久し振りに会った途端に『怒ってる?』って?」
咲姫は昴を見据える。
「…ごめん」
短く謝罪されるが-火に油を注ぐようなものだった。
咲姫は見る間にヒートアップしてしまう。
「した後で謝られたって。『怒った?』なんて訊かれたって。そんなのもう全部今更じゃないですか」
言いながら、あの日の事が脳裏に甦る。
「しかもちょうど映画が始まった直後で。あんなに楽しみにしていたのに、上映中は気が気じゃなかった。ずっとどきどきしながら『なんで?』って考えてた。映画の内容なんて全然頭に入らなかった。ようやく映画が終わって帰り際に『ごめん』って…、そんなのもう『大丈夫』って言うしかないじゃないですか」
記憶を辿りながら、気持ちがどんどん昂ぶってゆく。
「しかも先輩の返事が『そう?』のひとことだけで。それきり、駅までの帰り道も、電車を待ってる間も、その事には全く触れずで。殆どなんの会話もなくって。『じゃあまた』って別れて。家に帰ったらラインで何か言われるのかなって待ってたのに、それも全然なくって。…そんな状態で今日までずっと音沙汰なしだったくせに、久し振りに会った途端に『怒ってる?』って?」
咲姫は昴を見据える。

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