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おじさまと咲姫
第43章 最初
昴は自嘲の笑いを漏らす。
「なんの意味もなく…いや『円城寺に触りたい』って、明確な理由はあるけどさ。頼み込んでどうにか遊びに行けるようにはなったとは言え、付き合ってもない、所詮サークルの先輩後輩の間柄だ。それだけの関係なのに、まさか訊けない」
-『円城寺に触らせて』だなんて?
冗談交じりに昴に苦笑され、咲姫は真っ赤になってしまう。
そんな彼女をまたしても『可愛い』と思いながら、昴は自らの右の掌を見た。
「だからもっともらしい理由をつけて、円城寺とどうにか触れ合えるチャンスを探った。そもそも『触る』って言ったって、どこでも触っていいわけでもない。そうなるとやっぱ無難に『手を繋ぐ事』だよなって」
まだそう何度も彼女と繋いだわけじゃないけれど。
それでも何度かは確実に触れ合った右手を眺め、昴は言った。
「あとは『理由』。『危ないから』とかなんとか言って『いい先輩』の振りをしつつ、どさくさに紛れて勢いで繋いでやろうって。そんな作戦とも呼べないような単純な作戦。円城寺はもしかしたら…迷惑に思ってたかもしれないけど。でもそれでも一応は、何度か成功してた。これから少しずつ『当たり前』にしていけたらなって、思ってたところだったんだ」
昴は咲姫を見据えた。
「なんの意味もなく…いや『円城寺に触りたい』って、明確な理由はあるけどさ。頼み込んでどうにか遊びに行けるようにはなったとは言え、付き合ってもない、所詮サークルの先輩後輩の間柄だ。それだけの関係なのに、まさか訊けない」
-『円城寺に触らせて』だなんて?
冗談交じりに昴に苦笑され、咲姫は真っ赤になってしまう。
そんな彼女をまたしても『可愛い』と思いながら、昴は自らの右の掌を見た。
「だからもっともらしい理由をつけて、円城寺とどうにか触れ合えるチャンスを探った。そもそも『触る』って言ったって、どこでも触っていいわけでもない。そうなるとやっぱ無難に『手を繋ぐ事』だよなって」
まだそう何度も彼女と繋いだわけじゃないけれど。
それでも何度かは確実に触れ合った右手を眺め、昴は言った。
「あとは『理由』。『危ないから』とかなんとか言って『いい先輩』の振りをしつつ、どさくさに紛れて勢いで繋いでやろうって。そんな作戦とも呼べないような単純な作戦。円城寺はもしかしたら…迷惑に思ってたかもしれないけど。でもそれでも一応は、何度か成功してた。これから少しずつ『当たり前』にしていけたらなって、思ってたところだったんだ」
昴は咲姫を見据えた。

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