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おじさまと咲姫
第43章 最初
ただ『映画を観に行く』だけなのに。
映画の後も引き続きどこかに行って当然のような発言を、危うくするところだった。
今までと同じように過ごせる-そう、勘違いしたままだった。
『責任をとって一緒に行くだけ』のなのに、大恥を掻くところだった。
昴が冷や汗を拭う中、咲姫が口を開いた。
「…なら」
「円城寺?」
「日曜日はいつもより早く待ち合わせしましょう。それならお昼ご飯もゆっくり食べれるし。…映画の前後、ちょっと他の場所へ行く時間だってあると思うから」
-それでいいですか?
恐る恐るといった感じで探られ、昴の鼓動は速まる。
いつもの調子ですぐに浮かれそうになる自分。
ほんとに単純で嫌になるけど。
でもどうしても、この嬉しさは隠せなかった。
「…うん」
誘われるまま、昴は頷いていた。
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