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おじさまと咲姫
第44章 彼氏
そもそも自分が食べたそうに見ていたからで。
彼が自分の分を、絶対分け与えなければならない義務はない。
純粋に彼の好意からだったに過ぎないのだ。
「食べて欲しかったけど…ごめんな」
残念そうに笑い。
テーブルの上からカップを手にしようとした昴に、咲姫は思い切って声をかける。
「私は…平気です」
「円城寺?」
「私は先輩の食べても…全然平気です。その…先輩が私が食べても平気ならの話ですが」
顔を赤らめる咲姫に、昴は呆けてた表情を引き締める。
「俺は…平気に決まってる」
-だめなら最初から『食べて欲しい』なんて言わない。
ちょっとだけ怒っているようにも感じる口調で返されて、咲姫の頬は更に火照る。
それは確かにその通りだった。
恥ずかしさから咲姫がスプーンを弄んでいれば、昴が再度勧めてきた。
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