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おじさまと咲姫
第10章 悠眞
なあ-いきなり褒められ、気恥ずかしさを覚えていると、悠眞が訊いてきた。
「十三年前、もしもお前を助けたのが俺だったとしたら…どうしてた?」
「え…?」
急に真面目な両眼で尋ねられ、咲姫は動揺してしまう。
「俺が助けていても、お前は俺の事『王子さま』だって思ってた?」
悠眞の瞳は、咲姫を逃(のが)さない。
「悠聖と同じように、俺を好きになっていた?」
咲姫の瞳孔はこれ以上ないくらい、大きく開かれる。
どくどく波打つ心臓の音が、耳元すぐでしているかのような錯覚を覚える。
「ゆ…ま?」
-突然、どうしちゃったの?
すぐにでも笑い飛ばしたいのに、びっくりし過ぎてそれが出来ない。
顔は強張り、喉の奥はどんどん乾いてゆく。
夕日の落ちそうな公園に佇み、互いに見つめ合う。
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