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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第8章 NASAの敏腕女史2-勧誘は危険と隣合わせ



「・・上手くいったのかね?」


「大丈夫、対象メールは消えているから成功してるよ…
誰かまでは追えないけど、もし米国内だったら、あの文章の意味は分からない‥かな??」


「文章??」


「うん、クラッシュさせた後に一言…
"かっかんべー"
って‥くすくす」


「・・・・・」


何となく相手は想像出来るが、流石にその日本語は分からないとは思う。


しかし、こういう悪戯心は、18才だった頃とあまり変わっていないらしい…
一時期、私から離れていた頃の美紀そのまま。


あれから2年経ち、逆に色々な一面を持つようになり、変わらない部分もあれば、変わった部分もある…
20才‥まだ成長期という事か、良い意味だが・・



「クラッシュさせたのなら、今日はもう仕掛けて来ないだろう」


「そうね…
んー!
良い気分!!」


「くすっ…」


先ほどまで不安そうな顔だったのが、今は晴れ晴れ…
相変わらず、コロコロ変わる美紀の表情、そんな美紀を見ているのが、私は好きだが……



「・・やっぱり、相手はアンダーソン女史なんだろうね?」


「まあ……」


「先制攻撃撃退成功…
次は何して来るだろう?
面倒くさいね、国家権力って……」


気付いていたのか…
そして、次がある事も予測している、不安は不安だろうが、それに立ち向かう勇気‥何時の間にか美紀は強くなった、私が思う以上に強く……



「国家権力というより、女史1個人と私は思うがね…
普通、NASAだとて、ああまで過激な勧誘はしない」


「でも、国家権力という庇護の元だよ…
だけど、何でもやって良いって訳じゃ無いのに‥バランスが崩れてしまうから」


「それは同感だ」


国家間のバランス…
流石、政経学を学んだだけあって、しっかり理解している、更に私が関わっているという事も、加味しているのだろう。



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