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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第8章 NASAの敏腕女史2-勧誘は危険と隣合わせ
『美紀…
少しは自分が、天才と呼ばれる類だと自覚を持った方が良い…』
こんな事を紀永に言われるまで、無自覚だったぁたし…
『美紀なら、私以上になれる可能性を秘めている…
そろそろ自分の為に、勉学に励んでも良い頃ではないかい?』
そう言われて初めて、自分の為‥そして紀永に少しでも追い付く為に、本格的に勉強を始めた。
それを全面的にサポートしてくれた紀永…
里見教授という家庭教師と、渡米留学に辺りリチャード博士や、必要な事・物を全て用意してくれて今も…
そんな恵まれた環境だったからこそ、此処まで来れたんだと思う。
「・・・・・」
論文作成の方はひとまず置いて、さっき見ていた論文の続きを開く。
読んでいたのは、経営の波について書かれている論文、先ほどの閲覧覆歴にあった物…
キャルが来る前に、工学系の方は読み終えてしまっていた。
キャルの方も、話すだけ話したのか、端末に向かって夢中…
ぁたしも、のんびりと論文を読む事に……
「・・・・・」
紀永に言われた通り、肩の力を抜いて違う分野を見れば、ぁたしがどれだけ一点しか見ていなかったのか良く分かる。
別の分野にだって、共通点はある‥紀永の言う通り。
(やっぱり、視野広いよね紀永は…)
物事を、色んな角度から見る能力…
ぁたしには少し欠けていたみたい。
(やっぱり経営学もやりたいなー
専攻とはいかないけど、講義くらい聞いてみたくなって来た)
まだ半年あるんだもん、少しくらい横道に反れて、色んなものを‥MITに居る内に沢山・・・
「・・・ん・・」
論文の読み過ぎかな?
瞼が重い‥何となく眠いような??
少しはっきりさせようと、アイスコーヒーを飲んで……
それでも、なんだろこの眠気…
うーん‥少しくらい……
ぁたしは、知らず知らず微睡みの中へと、引きずり込まれてゆく………
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