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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第8章 NASAの敏腕女史2-勧誘は危険と隣合わせ



「紀永‥ぁたし……」


「私が怖いかい?」


「紀永なら大丈夫・・」


そう行って、美紀は私の腕の中に…
まだ、震える身体‥どれだけの恐怖心が美紀を襲ったのか、手に取るように分かる。


そして、その事に気付けなかった私は・・



「・・・
倒れているけど、これ紀永が??」


「ああ…
最低限の護身術くらい出来るよ私でも……」


漸く周りに目がいったか…
これで、ひとまず心配は無いだろう・・






倉庫の影にあった木の棒、あるだけマシと言うもの、全く本当に貧乏クジだな。


日本語なので、何を話しているか分からないが、そっと‥物音を立てないように2人に近付く。


お嬢さんはともかく、あの杉田という男は邪魔でしか無い‥女史に取っては……


もう少し…
この木の棒切れが届く範囲まで、後少し……



「・・!!
後ろっ!!」


俺が表に出たのと、お嬢さんが叫んだのは同時・・・・・








「・・!!
後ろっ!!」


「!?
・・・っっ!!」


美紀の声で咄嗟に振り向き、目の前の男が振り下ろした棒切れを、右腕で受けた!!



「・・っ!!
まだ懲りないかっっ!!」


男‥オリバーを掴まえ、左で頬を一撃!!



「ぐっっ!!」


「いい加減にしろっ!
幾ら米国だとて、やって良い事と悪い事があるっ!!
震え怯える女性相手に、そこまでサインが欲しいかっっ!!!」


此処まで本気で怒りを露わにしたのは、学生時代以来…
この男‥いや、クロエ・アンダーソンは私の心の琴線に触れた、このままでは済まさない!



「ちっ…
欲しいですよ、そこまで優秀だと……
だが、俺達もボロボロで、あんたに勝てる見込みも無い、銃を使わなかっただけマシだと思って欲しいな‥今日のところは引き下がる、だけど女史は諦めちゃくれないでしょう、余程の事が無い限り」


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