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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第8章 NASAの敏腕女史2-勧誘は危険と隣合わせ



ワシントンDC…


空港に着陸し、直ぐに遠藤と合流……
どうやら昨日の最終便で、こちらに先に来ていたようだ。



「頼んだ物は?」


「・・こちらに…」


ジェラルミンケースを1つ、私に差し出す…
遠藤の事だ、中を確認する事も無いだろう。



「既に指示通りの内容で、アポイントは取ってあります‥が、向こうは主任であるウィル・マーティン氏を指名して来ておりますが、如何しましょう?」


「構わんよ…
釣られて出て来るだろう、そんな性格だクロエ・アンダーソンは……」


「分かりました」


遠藤が手配していた車に乗り込み、向かうはNASA本部…
今日は打ち上げやら何やらと、余計な事は無いので、割と簡単にアポイントが取れた‥そう見るが……



「・・紀永、NASAに乗り込んでどうするつもり?」


「KIEIの名でアポイントを取っているからね、向こうも蔑ろには出来ない…
なにせ、私のプログラムと使用契約を結んでいるのだから」


「・・・NASAにまで…」


「政府機関だから良い客だよ…
こちらの提示金額に、なんの文句も無くサインする‥とは言っても、本当のところはNASAにでも契約しとけば、他が静かになると思ってだったが、なかなか上手くいかんね」


何かと裏が多いNASAと、使用契約をしておけば、大概の企業はNASAに追い付かない…
そう見込んで契約をしたが、まさかこんな事で使うとは、私自身ですら思っても見なかった。



「まあ‥上手く釣り上げみせるよ…
そういうのは、私の腕の見せ所‥だろう?」


「こういう時の紀永に言われると、怖く感じるのは私だけ??」


「大丈夫です、私も美紀様に同感ですから」


「何も取って喰おうという話でもあるまいし、2人共勘ぐり過ぎだと思うのだが……」



「「・・いや(え)・・」」


2人揃って…
まあ、逃がす気は無いが、喰おうとまでは思っていないのだが・・



「・・見えて来ました、ボディチェックがあるので、お気を付け下さい」


遠藤の言葉に横を向けば
、広大な敷地に佇む施設…
此処がNASAの中核。

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