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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第8章 NASAの敏腕女史2-勧誘は危険と隣合わせ
厳重なゲートを潜り抜け、車は研究施設の方へ向かう。
多分、クロエ・アンダーソンは、此処に逃げ込めば、追っては来れないと思っているだろう…
そこが狙い目、安心している内に追い討ちを叩き込む、これも経営戦術の1つ。
車は、何事も無く研究施設に到着。
「・・行ってらっしゃいませ・・」
複雑そうな顔をしながらも、事務的な事しか言わない遠藤を置いて、私と美紀は研究施設の中に入った・・
遠藤が言った通り、入念なボディチェック…
別に不穏な物を持ち込んでいる訳でも無し、5分程度のボディチェックで終了。
ジェラルミンケースの中はただの紙なので、何事も無く通過。
案内の元、プログラム関連の研究棟へ……
「流石に作りは変わっているな」
「・・・・・・」
モダンなのか、幾何学的なのか、理解に苦しむような研究棟の中…
美紀の方は研究施設に入ってから終始無言、昨日の今日だ、これは仕方ないと思う。
「・・こちらになります」
「そうか……」
通されたのは、一面硝子張りの部屋…
プライバシーは無いという事だが、それで困る訳でも無い逆に好都合というもの。
待つ事数分……
40代と思う白人男性が、室内に入って来た。
「初めまして、コンピューター学研究主任の、ウィル・マーティンです…
高名なKIEIに直接会えるなど、嬉しい限り‥して、後ろのお嬢さんは?」
「MIKI SAOTOME…
此処のところ、あなた方が追い掛け回していた、MITの20才の秀才ですよ」
「追い掛けていた?
どういう事ですか、それは??」
やはり、独断で動いていたか……
「無理な勧誘と、誘拐してまでの強引な承諾へのサインの強要…
Mr.ウィル、あなたの差し金では?」
「待って下さい、こちらは何も知らない事、一体誰が??」
「クロエ・アンダーソン女史…
本人がそう名乗った、確か此処NASAの研究員だった筈」
これは上手く行きそうだ。
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