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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第9章 Witch of the fingertip-指先の魔女-
「勿論、分かってる」
幾ら内定って言っても、私次第で消される事だってある‥そう言いたいんでしょう?
受け取った、大きめの封筒の中身を確認したら、確かにIT大手の内定通知。
ただ街で声を掛けられ、話に乗っただけなのに、どういう人なのオリバー・スミスって……
こんなに簡単に、内定通知を貰って来る‥普通出来ないわよ。
「頑張るんだね…
俺はそれしか言えない」
「分かってるわ…
裏切ってまで手にした内定だもの、無駄にする訳が無いでしょう!」
「・・・
あのお嬢さん、君が裏切ったと思っているのかなぁー??」
「・・・っ!!」
そう‥美紀は気付いていない、私が裏切った事…
でも、今更気楽に会うなんて出来っこ無い、裏切りの代償‥私はもう美紀に近付く事すら……
この話は、後味が悪い…
初めに、この人に言われた通り……
「べっ‥別に留学生1人くらい…
私は私の道を行くだけ、それに何よ、最近はオシャレのつもりなのか、TIFFANYの時計なんかしちゃってさ!」
強がりなのは分かってる、でもこう答えないと私のプライドが許さない。
「ああ…
贈り物だぞあれ……
お嬢さんの父親が、米国に来ていた時に貰った物だ‥意外に大切にしているみたいだなぁー」
「贈り物でポンっとTIFFANYの高級時計?
どんなお嬢様よ!?」
「・・・
日本で有数の資産家のお嬢さん‥ってところか…
あの父親、娘には甘そうだから、簡単に買うんじゃないか??」
は!?
日本有数の資産家の娘!?
「苦労知らずのお嬢様って事?
だから、あんな簡単な手に引っ掛かるのよ、世間を知らないから!」
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