この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第9章 Witch of the fingertip-指先の魔女-
「さて‥どこへ行ったやら??」
キャロラインの事は、本当にオマケで、お嬢さんを探しているんだが……
研究室は空室表示、専攻のコンピューター学と経済学を覗いたが居ない、学内には居る筈なのに、どこへ行っているやら。
広大なMIT内で、人1人探すのは大変な苦労…
最初に戻って、研究室の前で待つか??
「・・その方が良いような気がして来た」
個人の研究室だ、絶対に戻って来る‥筈…
そう考えて、研究室前で待つ事2時間!?
漸く、お嬢さんが研究室に姿を表した・・・
「・・あれ?
オリバー‥さんでしたよね??」
「ええ…
この間のお話、正式書類を持って来たんですが、聞いて‥貰えますよね??」
「あ‥はい…
研究室を開けますので、どうぞ入って下さい」
何となく避け気味…
そりゃ、避けられる事はした、誘拐監禁に少々の脅し‥お嬢さんを傷付ける気は全く無かったが、それにしてもあの過剰反応……
FBIで訓練を受けた時、心理学系もあったんだが…
あれは心的要因‥つまり過去に何かあった証拠。
調べた書類以外の部分で何があったのか…
言葉は分からなかったが、雰囲気的に男性に対する拒絶反応。
父親である早乙女氏でさえ、お嬢さんが落ち着くまで近寄らなかったのを見れば、そう推察出来る。
そこまで、男性を恐怖の対象として見るのならば、男性に酷い目に‥多分にあの時のような監禁や脅し‥あるいは性的暴行が当てられる。
勿論、お嬢さんに、そんな事を聞く気は一切無い、聞いても答えてはくれないだろう…
ただ、心の傷はそう簡単には治らない‥それを俺は良く知っている。
・