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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第9章 Witch of the fingertip-指先の魔女-



「どこまで、秀才なんですかね、お嬢さんは…」


「私は…
ただ目標を持って歩いて来ただけ……
それと‥そろそろ、そのお嬢さんって言うのを止めて貰えますか?
私はお嬢さんじゃ無いです‥こんな真っ黒な私は、お嬢さんなんかじゃ‥無い……」


ぁたしはお嬢さんなんかじゃ無い…
汚され、近親相姦という罪を背負った私は、そんな綺麗な存在じゃ無い。



「・・・
目標は、早乙女氏ですか?
何者にも負けを知らないあの強さ、気持ちは分かりますがね…
お嬢さ‥いや、美紀さんで良いのかな??
何となく気持ちは分かるんですよ、俺も心に癒えない傷を持っていますから」


??
オリバー‥さん???



「誘拐紛いをした時に、何か心の傷があるとは確信しました…
まあ‥それは聞く気はありません、だけど少し俺の話を聞いて貰えますか?」


「え?
は‥はい……」


この人は、何を言いたいのだろう?



「・・もう随分昔の話…
一家‥家族を目の前で惨殺された少年が居ましてね…
少年は将来有望な素質があり、政府機関が保護を請け負ったんですよ」


「・・・・・」


「でも、目の前で両親を殺された記憶は消える事無く…
少年は機関に預けられながら、両親への復讐を切に願っていた……
その為には、秀いたもの‥何でも良かった、特に優秀だと国に認められれば‥そうすれば政府機関に入り、自身の復讐を果たせるだろう、そう思い数多の中から必死に頑張った」


「それで‥どうなったんですか??」


この話‥多分オリバーさんの・・・



「結果的に言えば、漸く探し当てたが、犯人は更に悪い奴らに殺されていた…
この晴れない鬱憤はどうしよう‥犯人を殺した奴に仕返し??
それも悪く無いと思ったんですがね、それも果たす事は出来なかった」


「・・・・・」


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