この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第9章 Witch of the fingertip-指先の魔女-
「・・・
強いですね…
私はまだ、そこまでにはなれません、この間の事でやっと、私自身まだ恐怖心を持っていると、漸く自覚したくらいなんです……
飛躍的進歩に繋がるなんて、まだずっと先の事だと思います」
「・・あれは無自覚だったと?
もしかして俺‥とんでもない事をしてしまった??
せっかく、心の中で落ち着いていたのを、俺が無理やり引きずり出して……」
「・・自覚した方が良かったんです、何時かは自覚する事になったと思いますし、オリバーさんの事は本当にきっかけだった…
逆に、早く自覚して良かったと思っています‥社会に出てから、あんな記憶が曖昧になるような、パニックを起こしていたらと思うと……」
嘘は言って無いよ…
まだトラウマに‥それも我を忘れるくらいパニックに陥る、あんな状況が簡単にあるとは思わないけど、もし日本で‥社会に出てから同じ状態で自覚する事になってしまったら、ぁたしは逆に立ち直れ無かったと思う。
今だから、まだ対策と予防そして克服という考えが出来る、学生だからこそ‥心にまだ余裕があるからこそ、それが出来るって、私はそう思う事にした。
「確かに社会の中で、あんな状態になれば一騒動だったでしょう…
そこは美紀さんはしっかり把握している、それに進歩ありませんでした??」
「え・・??」
「少し経歴を調べさせて貰いました…
高校くらいまで普通だった、急に変わったのは18才を過ぎてから?
ですが記録には、中退編入としか記載していなかった」
調べたんだ…
あの時、紀永がさも調べて見ろ、みたいな発言をしたのは確かだけど……
絶対あれは、紀永の挑発だったと思う‥表面上は何も出ないから。
・