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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第9章 Witch of the fingertip-指先の魔女-



「18……
確かに、18才の時に色々ありました‥良い事も悪い事も…
初め、私は早乙女を拒絶したんです‥父親では無い、関係無いと拒絶した……
それなのに、根気良く説得してくれたのは向こう‥偶然だった、たまたま雨の中を歩いていた私と、外出で車移動していた早乙女とすれ違い、ずぶ濡れだった私を屋敷に連れ帰り、それからやんわりと説得された‥時間を掛けて……」


微妙に隠し事はしているけど、おおむね事実…
紀永は辛抱強く、私が早乙女に‥正式に紀永の娘となるまで、穏やかに見守っていた。


ギリギリまで渋ったのは私の方…
どうしても、倉原性で高校は終わりたかった私の思い‥遠藤さんを使ったりした、意地のバトルは繰り広げたけど、紀永は決して強制だけはしなかった。



「・・意外ですね、とても仲の良い親子に見えましたが、それも早乙女氏は美紀さんにとても甘い」


「今は‥です…
ついでに甘いのも認めますけど……」


「確か、日本での平均的な一般家庭の養女…
それが今は早乙女氏の1人娘で才能豊かで将来有望、それが早乙女氏を拒絶したと誰が思います?
こんな、シンデレラストーリーは先ず無いでしょう」


「私は18才になるまで、早乙女の娘とは一切知らされていません…
本当に普通の‥一般庶民と思っていたくらいですから……
今でも庶民感覚が抜けないです、根付いた感覚ってなかなか抜けません」


「シンデレラも、元は庶民ですよ…
変わろうと思えば、幾らでも変われる‥違いますかね?」


「さあ……
それを言ったら、オリバーさんだって変われるんじゃありませんか?
国家にだって抜け道はある、それはどの国も同じだと思います」



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