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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第9章 Witch of the fingertip-指先の魔女-



「・・・
本当ーに、すまんっ!!」


「仕方無いよ、殆ど満室でツインしか空いていなかったんだから、オリバーさんのせいじゃ無いもん」


案の定、会議が長引いて、今日はワシントン泊まり…
それは良いんだけど、何時も使うホテルが満室近くて、ツインルームしか空いていなかった。


と言う事で、オリバーさんと一緒…
これは仕方無いと思う。



「もう少し早く予約が取れていればなぁー
俺まで会議に立ち合ったせいで、予約取るの遅くなっちまった」


「私は寝れれば結構ですっ…
それと、電話を掛けたいんだけど良いかな?」


「・・邪魔にならない場所に行ってる・・・」


オリバーさん、シャワーブースに行っちゃった…
一応気を使ってくれたのかな?



「・・うん、今の内に…」


鞄から取り出したのはスマホじゃ無く、携帯端末の方。


紀永のお守り…
夜学時代から手放した事が無く、米国に来る時も、お守り変わりに持って来た。


まさか、GPSトレースが米国でも有効とは思っていなかったけど…
やっぱりお守り‥それも強力な……


久しぶりに電話をする‥紀永へ・・・



「・・もしもし…」


『美紀?
急にどうしたんだい??』


紀永の声‥久しぶりだぁ……



「えーと…
連絡と報告…
まず連絡の方なんだけど、今日ホワイトハウスで、クラスター社ドバイ支社の代表に会った」


『うちの??』


「うん…
色々バレないように、終始Witch of the fingertipで通したけど、向こうはフリーゾーン参入の為に、私の力を借りたいって言って来たの」


『それで??』


「勿論断ったよ、私の他に共同開発者の許可が無いと手は貸せないって…
でも、何だろう‥何かこう焦ってる?そんな感じだった」


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