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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第9章 Witch of the fingertip-指先の魔女-
「・・・・・」
電話と言われて、咄嗟にシャワーブースに入ったが、何となく気になる電話内容・・・
足音を立てず扉の前…
尾行とかは得意な方だから、こういう時は見付かりにくいのが俺の強み。
「・・・・・」
簡単な単語…
クラスター・ドバイ・フリーゾーン
それから考えて、相手は早乙女氏‥昼間の報告なのだろう。
実は、最近密かに日本語を勉強しているんだが、ヒヤリングはともかく、なんで日本の文字は、あんなに種類が多いんだ!?
(まてまて…
此処は冷静に……)
専門用語以外の、日本語ヒヤリングだったら、なんとか少しだけ分かる。
『拡大には反対派だもんね紀様は…』
拡大?
反対‥派??
拡大の意味は分かる…
話の流れからして、事業拡大の事だろうとは……
だが、反対‥派?
反対の意味は、拒否とかだったか??
事業拡大‥拒否…
グループ拡大に否定的なのか、早乙女氏は??
此処からじゃ、早乙女氏が何を話しているかまでは分からない…
受け答えする彼女の会話から、俺なりに推測してるだけ。
『元々あのプログラムから簡易版を作ったから、プログラムが似てるのよ…
MITで公表しようかとも思ったんだけど……』
プログラム?
昼の報告と違う話か…
MITで公表は理解出来るが、続きから考えて違うよう。
『・・紀永に預けた方が良いかなって…』
預け‥MIT・プログラム
何かのプログラムを、MITでは無く、早乙女氏に預けると言う解釈で良いのか?
だが、なんのプログラムなんだ?
学内では最近何も作らず、論文だけだったと記憶にあるぞ?
『バレない為にも、その方が良いよね…
後は紀永に任せるから」
確か‥発覚するの俗語?
発覚させない為と言えば、Witch of the fingertipの事・・
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