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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第9章 Witch of the fingertip-指先の魔女-



要するに、Witch of the fingertipの事が、MITに知られる事が無いように、早乙女氏にお願いしている‥そんなニュアンス。



(それにしても・・・)



普段、こちらの言葉でKIEIと言うのと、今話している紀永‥だったか?


随分とイントネーションが違うもんだ…
普段はどこか他人事みないな言い方なのに、今は何だろう‥こう親しみ?愛情?そんなのが込められたような感じを受ける‥‥日本語だからか?



『ありがとう…』


物凄く嬉しそうな彼女の言葉…


この言葉の意味は知っている…
とは言え、こんなに嬉しそうな感じで言うのは初めて聞いた。


彼女の語学力は確かで、本国の人間よりも、絶妙なニュアンスは、彼女の方が上じゃ無いかと思う程…
生粋の米国産まれの米国育ちと言っても、誰1人疑いやしない。


そんな彼女だが、あんなに嬉しそうに話した事は無い‥少なくとも俺が知っている限りは……



(・・何考えているんだろうなぁ‥俺・・・)


結局のところ、彼女の電話内容は必要事項のみ…
本当に連絡だけの電話だった。


だというのに、隠れて聞いていた俺って…
なんか情けない。


信用はしているし、信用されている‥とは思う…
ただ1つ俺が気になる事‥それを言っちまったらなぁ……



(さて?
流石にシャワー使わんと、辻褄が合わないな)



如何にもこんな‥隠れて聞いていました状態じゃ、せっかくの信用がガタ落ちだぞ??


体裁を保つ程度‥頭からお湯をぶっ掛けるだけでも良いと思い、俺は慌ててシャワーへと飛び込んだ。



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