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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第9章 Witch of the fingertip-指先の魔女-



美紀さんの方は、まだ深いキスの余韻でボーっとしている…
それだけ、あの一瞬での深く激しいキス。


・・これだけで、もう十分だっ!!



「・・俺が本気になる前に、寝てしまった方が良い・・・
もう、こんな事は‥しないから・・・」


「オリバーさん・・」


「・・・
すまなかった・・」


肩に掛けていた手を離し、拳銃とジャケットを掴み、隣のベッドに俺は強引に潜り込む・・



「・・・・・」


暫く動きの無い美紀さんだったが、ベッドの軋む音と、シーツが擦れる音…
ベッドに入ったのだろう、とは言え俺は眠れる筈も無く‥ただ美紀さんが眠るのを待っているだけ。




どれくらい経ったのだろうか?


漸く、美紀さんの規則正しい寝息が聞こえて来た。



「・・・・・」


物音1つ立てないようにして、ベッドから起き上がる…
美紀さんは‥やはり眠っているよう。


人間眠ると呼吸が一定化する、稀に例外も居るが、大概は皆同じ。



「・・・・・」


髪を下ろして、疲れなのか完全に眠っている姿は、先ほどとはまた別人のような感じ。



(・・あどけない……)


元々アジア系と言うか日本人は、俺達から見れば実年齢より若く見える…
それにしたって、美紀さんのあどけなさは10代‥高校生くらいで通るような子供っぽい感じ。



(丸っきり別人みたいだ…)


妖艶に見えた大人の表情…


こうやって眠る、子供のような表情…



(・・駄目だ‥どうにかなりそうだ俺……)



密かにカードキーを持ち、部屋から抜け出す…
今日は全く眠れる気がしない。



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