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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第9章 Witch of the fingertip-指先の魔女-
確かに俺は、こういう仕事柄なのか、恋愛には疎い方だとは思う。
仕事としてなら、幾らでも女性を口説ける…
だが、本気なら??
実は‥そんな経験は一度も無い…
本気な恋愛は未経験‥いい加減30になりそうな男がだ‥少々情けないとは思う。
勿論それには原因がある。
ボディーガードの仕事、いやターゲットマークもそうだが、対象に特別な思い入れは持たないが、この世界の最大ルール。
特別な感情を持ってしまったら、判断が狂う…
ターゲットマークのように、犯罪に手を染めそうな対象なら尚更。
それで消されたFBI捜査官を、俺は何人も知っている…
やはりターゲットに特別な感情‥恋愛感情を持ってしまった為、向こうに消されるか、ターゲットに取り込まれ、こちらが消すか‥大概はこの2択。
ボディーガードも同じ、やはり特別な感情を持ってしまったら、次が続かないし、もし特別な感情を持ってしまった対象が殺されでもしたら、復讐をしかねない。
だからこそ、対象には冷静に距離を置くが基本。
(・・参ったな…
気付いてしまったら、止める事なんて出来ない)
相手は大切な彼氏も居るんだぞ!?
美紀さんが、あの指輪をどれだけ大切にしているか知っている…
それだけに、俺に振り向く事なんて無いと分かっているのに…
『身体は預けるは‥出来そうに無いです……』
先ほど、はっきり言われたと言うのに、言われてからこの感情に気付くだなんて、俺‥やっぱり運が悪い。
(だが‥この感情は消えそうに無い…
それに、美紀さんと離れるのも嫌だ……)
ボディーガードとしてなら、もう1つだけ選択肢があるにはある。
「・・・・・」
本当に、それをして良いのだろうか?
その選択肢を選んでしまったら、俺は一生縛られる。
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