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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第9章 Witch of the fingertip-指先の魔女-



(今、考える事じゃ無いだろ・・)


直ぐにどうこうという話じゃ無い、それに俺の心だって変わるかも知れない。


この場合‥変わってくれた方が楽なんだが……



「・・・・・」


夢の話だと言うのに、感覚までリアルに思い出せる…


驚く程狭い胎内…
張りがありふくよかだが柔らかい胸…
薄い唇に小さな舌…


夢の中の俺は、本気で美紀さんを欲し、犯し鳴かせて快感を共有しながら、俺だけを‥俺1人だけを身体にも心にも刻み付けようと……


他の‥彼氏すらも忘れるくらい、訓練中に習ったあらゆる手を使って、美紀さんを感じさせようとしていた。



(・・駄目だ、生々し過ぎる・・)


口元に手をやり、チラリとだけ‥あどけない顔をしてまだ眠っている美紀さんを見てしまう。



(穏やかな顔……)


先ほどの夢とは全く別…


無防備に眠る美紀さんは、触れてはいけない天使のような感じさえ受けるのに…


こういう時は、しっかりと保護対象として見れる、守らなくてはならない、その心も身体も…


それとは対照的に、夢の中の美紀さんは、心も身体も全て奪い取りたい、俺の腕の中だけで、俺しか目に入らなく…


これも、ある種の保護欲だが、欲と愛おしいという感情が入っているだけにタチが悪い。



(多分‥あの時の瞳……)


一瞬だけ見せた、魅惑的かつ妖艶な黒い瞳…
俺はあの瞳に完全に魅せられた、20才とは思えない性欲の瞳‥あの表情。



「・・はぁ‥」


小さく‥本当に小さくだが、溜め息が出てしまう、起こさない程度だと思うが…


とにかく今の考えじゃ駄目だ、少し頭を冷やさなくては…


そろっとベッドから抜け出してシャワーへ行き、本当に冷水を被ったのは、仲間内には絶対に言いたくない。


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