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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第10章 久々の帰国は大騒ぎ?
10分くらい待ち、オリバーさんが、在米フランス大使トーマ・F・デュランを連れて来た。
あっ、フランス人名は長いからFは略、正式に呼ぶと長たらしいので、逆に嫌がられる時もある。
「はじめまして、小さな魔女さん」
「はじめましてトーマ大使」
近頃、この見た目‥アジア系で小さく見えるからか、小さな魔女‥Little Witchと呼ばれる事もしばしば…
言わば、指先の魔女‥Witch of the fingertipの愛称みたいなもの。
日本人女性としては、平均身長より上だと思っていたけど、海外で165センチは微妙なラインらしい。
「・・どうぞ……」
ゆーさんが、すっかり馴れた手付きで紅茶を差し出す…
何を気に入ったのか、洋風シェフの格好をしている理由は謎‥ゆーさんは日本和食が本業なのにな?
会話は順調…
たわいも無い話から入り次第に核心へ、大概この手の会談はこんな感じで進む。
「・・これを見て頂けますか?」
「拝見します」
トーマ大使から受け取ったのは、シークレット扱いの書類。
「失礼ですが、中を見ても?
重要機密に関わったと、国際問題に発展するのは、こちらも得策では無いので…」
「許可は出ています…
是非とも、小さな魔女に見て貰いたい」
「・・では遠慮無く…」
一瞬試されているのかと…
文章はフランス語、私が読めるか読めないか‥能力判断かと思ったら違った。
「・・・・・」
内容は経済系…
大国米国に手こずっているのは、どの国も同じ‥とは言っても……
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