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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第12章 思惑交差のパーティー
「失礼します、会長そろそろお着替え‥を‥‥‥」
私がロイヤルスイートルームに入った時、会長と美紀‥さんは、何時になく微妙な雰囲気…
何かあったのか??
「・・もうそんな時間か…
伊織、分かっていると思うが、私は先に会場入りをする、後の事は任せた」
「勿論です…」
何時も以上に硬い態度で、着替えにと行ってしまった会長…
美紀さんの方は終始語らず窓から海を眺めるばかり‥‥本当に何かあったのか??
「・・美紀さん…」
「なんでしょうか伊織さん…」
「・・いえ…
私も着替えてから、もう一度こちらに来ます」
「分かりましたわ…
お待ちしていますね」
強烈な違和感…
多分、お嬢様という態度を崩さない為なのだろうが、見違える程の綺麗な姿に合わず、どこかこう‥突き放すような‥‥
そう、まるで他人を見るような感じ‥それが一番合っていると思う…
私が見て来た中で一番冷たい目、これが本当に美紀さんなのだろうか??
「では後で……」
漸く言葉を入れ、ロイヤルスイートを離れたが、何故パーティーというのに、ああまで冷たい目をしているのだろう??
(・・私が考えても、答えは出ないのでしょう…)
会長すら何も言わなかった、という事は私が考えても無駄な事…
会長以上に美紀さんを知っている人は居なく、その会長が口を閉ざしているのであれば、私如きでは推し量る事など出来ない。
「・・伊織さん…
美紀さんはどうでした?」
「既に着替え終わり部屋で待っています…
私も着替えて、美紀さんを連れて会場に向かいます‥おばあ様」
「そうですか…
では私は一足早く会場に向かいましょう」
「そうですか…」
同じ階の別のロイヤルスイートルーム…
そこに恵美里おばあ様と私が泊まっている。
早乙女外戚としての出席…
私は会長と、おばあ様の間でどんな話があったのか知らない・・
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