この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第13章 窮地と救援

少し離れて‥‥
気持ちは分かる、今美紀は薬と葛藤しているのだろう…
そんな美紀の側に私‥‥美紀が何を思ってそう言ったか‥‥‥私だとて叔父や主治医が居なければ、少しでも楽にと美紀を抱いただろう‥朝まででも・・・
だが、私は美紀から離れる事しか出来ない…
公的な場での父親という鎖、それが今はとてつもなく重くのし掛かる。
(・・まだか??)
伊織がパーティー会場に戻り、密かに主治医を連れ出し此処に…
訳を話し、使われた注射器を渡したところ、船の医務室を借りると部屋から出て行ったまま‥‥もう1時間近くになる。
何も出来なく、ただ待つだけ…
流石に私も、化け学は基本知識程度で、なんの助けにもならなそうだ。
「・・・・・」
ただ時間だけが流れ、美紀の苦しそうな息を聞いているしか無い長い時間・・・
"コンコン"
「・・・!!」
控え目なノックの音と共に、主治医と叔父と伊織が入って来た。
「・・・
結果は??」
「それが・・・」
珍しい事に主治医は渋い顔、不味い事があったのか??
「お嬢さんに使われた薬は最近出た新種で、本来まだ日本には入って来ていない物…
勿論、入って来ていないと言う事で緩和剤も中和剤も無く、薬の成分から考えて、下手に既存の中和剤を使うとショック症状を引き起こす可能性が高い」
「・・・
現状維持のまま・・」
何も手は無いのか!?
「本来、米国のごく一部にしか出回っていない…」
主治医がタブレット端末を私に見せる…
そこには、この新種だというドラッグの情報‥‥本当に米国の一部、それも精製が難しく数も出回っていない代物。
効果は、既存のドラッグに異常な性的興奮と、感覚が何倍になるという成分…
常習性が高い上、効果時間は通常の物より遥かに長い。
・

