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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第13章 窮地と救援



「これは……」


「参ったな…
これでは彼奴らを吐かしても何も出て来ん」


叔父も伊織も渋い顔、そういう私もだろうが…


中和剤が無く、既存ではショック症状…
本当に薬が抜けるまで、美紀をこのままにしておくしか方法が無いのか??



「・・特に米国軍に出回っていると言います、ドラッグ大国ですので…
政府や軍なら、中和剤を持っているかも知れません」


「だが米国だ…
幾ら私でも軍関係に繋がりは無く、米国本国に中和剤があったとしても、今からでは遅かろう」


今、この客船が外洋近くに出て居るとはいえ、米国から中和剤を空輸させても1日は掛かる…
かなり無駄な事になりそうだ。



「もしかしたら……」


「・・??」


主治医も、何かを考えているよう……



「・・・
もしかしたら、在日米軍…
日本にある米軍基地にあるかも知れない、軍関係に出回っているとなれば、密かに基地内に持ち込まれるのを警戒して、基地には中和剤を常備している可能性があるかと…」


「米軍基地か…
また困ったところだ」


日本の中の地外法権区、こちらが全くと言っていい程、手出しが出来ない場所…
私の繋がりを使っても、米軍に行き着くのは難しい。



「・・・マホを‥‥‥」


「ん??」


美紀が何か‥‥??



「・・私の‥スマホを‥‥‥」


「スマホ??」


確か美紀のスマホは…


一度部屋を抜け、ソファーに置きっ放しにしてある美紀の鞄から、スマホを取り出しまた部屋へ…



「これで良いのかね?」


「・・・・・えぇ」


美紀は一体何を??


私からスマホを受け取り、虚ろな目でも画面を操作し、電話を掛け始めた。


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