この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第14章 過去との再開
「うーん‥美紀らしい・・・」
「でしょ…
で、桜‥口端にケーキ付いてる‥‥」
「へ?
・・・うわっ!」
慌てて口端をゴシゴシと…
桜は変わらないなぁ……
「なんか‥桜が羨ましくなって来たかも…」
「なんで?
美紀ってば、みんなが羨ましいってくらいのお嬢様になったじゃん」
「楽じゃ無いよお嬢様って…
それに米国の方も‥ね」
ぁたし自身は、ただ一生懸命なだけだけど、付随するものが大き過ぎ…
早乙女の後継者候補とか、米国の指定とか…
とても成人したばかりの女性が持つには、重たいものばかり‥ぁたしは今そんな中に居る。
桜と会って、感覚が前に戻ったら、結構辛いこの状況…
とは言え、ぁたしが選んだ道だから文句も言えない。
「美紀ってさー
辛くても我慢しちゃうじゃん…
やっぱり今回も我慢してるんじゃないの??」
「・・かもねーー」
我慢してるのかなぁたし?
御披露目云々は我慢したけど、米国は??
我慢というより、無理に暇を作らないようにしてない?
・・日本を‥紀永を思い出さないように…
思い出したら切ないから。
特にオリバーさんとの事があってから、余計に暇を作らなくなったというか‥作りたくないというか、ぁたし自身が予防線を張ってない??
(・・ああいう雰囲気は‥ちょっと・・・)
冷静に大人になれと、ぁたしに言い聞かせたって…
あんな事をした後の朝に、ああいう態度を取られたら‥ちょっとぁたしの方がいたたまれない。
紀永の事もあるし、オリバーさんの事もある…
だからぁたしは、何時も忙しくしていたいんだ。
「・・美紀・・」
「ん?」
「美紀の方は凄く変わったね…
夜学の頃の雰囲気がまるで無い」
「そうだね…
大人になろうと努力はしたもん」
・