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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第15章 憩いと1つの願い
ぁたしがきょとんと2人を見ていたら、向こうもぁたしの事を見てるよ。
「まあ‥あれだね、古い習慣みたいなもの…
朔夜叔父や恵美里叔母も美紀に言っただろう?そう呼べと‥‥私と伊織も同じ、初めはお兄ちゃんと呼ばせようとしたが、伊織が断固として拒否したんだよ」
「・・・
それは幾らなんでもですって、何度も言いました」
「10才しか離れていないのだから、良いと思ったのだがね」
呑気な紀永と、渋い顔の遠藤さん・・・
「・・・ぷっ…
遠藤さんが、紀永お兄ちゃんって呼んでいたら、お腹を抱えて笑いそう・・・」
「だそうですよ、紀永叔父?」
「やれやれ、美紀まで反対派か…
4才の子供に、お兄ちゃんと呼ばれるのも悪くなかったのだが……」
「・・・・・
それって何時の話‥‥くすくす‥‥」
遠藤さんが4才…
もう22年前、ぁたしが産まれる前の話。
「私が本当に子供の頃の話です美紀様…
全くこの叔父は……」
「昔の事…
今は流石に思ってはいない‥‥逆にそう呼ばれたら怖いね」
「・・・そこまで言いますか?」
「くすくす・・・」
プライベートだと、本当に打ち解けた感じだったんだ…
ぁたしは、秘書している遠藤さんしか知らなかった、遠藤さんもあまりこういうのを見せなかったし……
たまには良いよね?
仕事を離れた関係って‥遠藤さんだって早乙女の血縁、それもかなり近い遠縁なんだもの・・
結局のところ、遠藤さんに押し切られ、紀永は渋々別荘の中へ…
ぁたしも少しだけ夕日を眺めてから、別荘へ戻った。
そして‥遠藤さん手早いっ!
暑そうにしていたと思ったのに、別荘の庭にテキパキとバーベキューのセッティング。
紀永も遠藤さんも、何でも出来る…
出来ないのは、ぁたし1人っぽい。
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