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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第15章 憩いと1つの願い



遠藤さんが第1秘書になる前は、葉山さんが第1秘書だったのは知ってる。


紀永は葉山さんの事も信頼している…
でも、どうして葉山さんは遠藤さんに第1秘書を譲ったのだろう?


普通に考えたら‥葉山さんだよね?



「ねえ紀永……」


「ん?」


「どうして葉山さんは、早乙女邸ばかりになったの?」


ちょっと話しを濁したけど、はっきりとは聞けないよ・・・



「それか…
葉山は元々伊織の事を知っていてね、しかも私と仲が良い事も…
そこに伊織が秘書として早乙女邸に入ったものだから、葉山の方が引いた‥というところか‥‥勿論伊織に、スパルタ秘書教育をしっかりしてだがね」


「・・1年みっちり扱かれました…
今は良い思い出ですが、当時は葉山さんと意見を対立させていました‥‥結果的に、私が勝つ事はありませんでしたが……」


「葉山さんって、静かな人だと思っていたけど、凄い人なんだね」


ぁたしが知っている葉山さんって、年齢相応の落ち着きがあって、物静かに話すタイプ…
あっ、年相応って言っても、葉山さんはまだ40代だよ、勘違いしないで……


そんな葉山さんが、スパルタに言い合い‥想像出来ないぁたしには…



「私的には、伊織が来て半年くらいで、もう大丈夫と思ったのだが、葉山の方が首を縦に振らなく、1年伊織を振り回していた…
徹底的に、早乙女の秘書として仕込むつもりだったからね葉山は‥‥1年経って、葉山の方が急に屋敷専属にして欲しいと言い出した、そして伊織を第1秘書として上げる事も‥‥
葉山は始めからそのつもりだったんだよ、私の仲も血縁だとも知っていたのだから」


普通、早乙女会長の第1秘書をやって、降りる人なんて居ないと思う…
それなのに葉山さんは、遠藤さんの為に譲った‥‥そんな事簡単には出来ない。


それだけ葉山さんって、精神的に強い人なんだなって思う…
紀永と遠藤さんの為に、自分は身を引く、凄い勇気がいる事だよ。

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