この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第15章 憩いと1つの願い
「美紀??」
「えっ!?」
「画材道具を持ってくれば良かったかね…
美紀の好きな夏の海だったのに……」
「うん‥まぁ…
こっちの景色も良いし、遠藤さんが居る別棟からの景色も良いかなって‥もう1つ空いてるなら、そこからの景色も‥なんて……」
「カメラは持って来ているから、明日の朝写すよ?」
「本当?
じゃ、それに期待しようかな??」
「くすっ‥
任せて?」
やっぱり、言い出すタイミングが掴めないよ…
こんな穏やかな夜に、爆弾を投げるようなもんだもの、勇気と覚悟がいる、それも物凄く……
紀永はソファーに座ってのんびりしてるし、ぁたしは窓際に立ったまま…
この立ち位置も悪かったとは思う‥微妙な距離感・・
(・・どうやって言い出そう・・・)
こういうのって、タイミングがズレたら凄く気まずいし…
更に言えば、船上パーティーの件があったから、余計に言い出しにくくなったのは確か。
(紀永のキスシーンもだけど、不可抗力だったとは言え、男に好きにされていた姿を紀永に見られた訳だし・・)
イーブンと言えばそれまでだけど、ぁたしも紀永もお互いに、他の男や女に絡まれている姿を見るのは嫌だよ。
紀永はああ言ってくれたけど、ぁたしの方の気持ちが収まらない。
他の男に好きにされていたぁたし…
記憶は曖昧だけど、何をされたかくらいは覚えている‥‥ただ、紀永達には覚えているとは言って無い。
本当に曖昧だった、過ぎた快楽しか頭になく、他の事など考えられない程、ぁたしは薬と快楽に負けたんだ。
そんなぁたしが、今これを言って良いの?
ドラッグとは違っても薬は薬‥‥ぁたしが引っ掛かっているのはこれ、また薬の力を借りるのかって……
・