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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第3章 海外留学



「うんん…
私が頑張れば、数年で戻って来れる」


そう‥その為の留学…
少しでも早く大学課程を卒業する、それが今のぁたしの目標。


でも、くるりと見回すと、物が少なくなったぁたしの私室‥少し寂しいような・・



「ううーん…!」


久しぶりに畳にコロン、こんな事も暫く出来ない…
米国は、日本の文化が多少ながらも入っているけど、流石に畳は無いと思う。



「馴れるかな?
向こうの生活に……」


日本とは全く違う生活様式、最低限の知識はある、だけど馴れるとは別物だとは思える。



「・・・
紀永のお陰で、色々思い出しちゃったし……」


半分以上忘れ掛けていた、付属高時代のぁたし……


良く紀永に別人なんて言うけど、ぁたしだって変わらなかった。


 "秀才のお嬢様"


ぁたしはその通りに振る舞っていた、付属高の行事でも生徒代表をする事も多くて、必然的にそうなったのもある。


だからこそ、ぁたしは付属高が嫌だったって、今では思えるよ‥殆ど作り物だったから。


確かに紀永の言う通り実にはなった、表に出ても別に問題にならない程度には……


それは今のぁたしで、あの頃のぁたしはお嬢様でも何でも無く、普通の一般家庭の娘。


それがお嬢様をしている事に抵抗感バリバリ、だから学校が終われば自習する周りを置いて、サッサと学校から出て少しだけ街を歩いていた。


・・それで紀永と出逢ったんだけど・・・



「・・
久しぶりに後ろ向き…
ちゃんと前を見なくちゃ……」


後ろ向きは止めるって決めた、ぁたしのこの後ろ向きが、彼奴に付け込まれる原因になったんだから。


目を反らさないで前を向く、ぁたしが一番始めに目標にした事。


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