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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第2章 東大合格‥したけれど?

遠藤といえば‥意外そうな顔…
そんなに留学が意外だったか??
「・・・
美紀様は、この屋敷から離れる事は無いと思っていました」
「それは無理があるだろう、東大でも往復で1日掛かりだ…
それに、美紀のやりたい事を制限する気は無いよ私は……」
「ですが……」
私が止めるとでも思ったのだろうか?
確かに一度は止めた‥だが………
ーーーーーーーー
「紀永……」
「ん?」
センター試験も間近に迫ったある日、リビングで寛いでいた私に、美紀は真面目な顔をして話を切り出した。
「・・・
東大受験が終わったら‥私、留学したいと思ってる」
「留学?
東大に通うのでは無くかい??」
私も屋敷の皆も、全員美紀は東大を受けて通うものだとばかり……
「東大入試は実力を試したかっただけ…
本当は米国‥MITに行きたい、向こうなら飛び級制度があるし、少しでも早く卒業出来る可能性があるから」
「・・・
だが、あの大学はそう簡単に合格出来るものでも無い…
更に言えば、日本人留学生は限り無く」
確か、此処数年は日本人留学希望者は、全て落ちている筈…
上手くいって、日本の大学からの短期留学が精々だったと記憶にあるが…
「合格率9%…
知ってるよ、それでも私はやりたいの…
私の夢の為に……」
「美紀の夢??」
徐に持っていた経済誌を置き、ローソファーから立ち上がり……
「・・私の夢は‥早く社会に出る事…
そして、私自身の力で紀永の隣を歩く事‥それが今の私の夢‥うんん目標」
この1年間で、そんな事を考えていたのか…
全くそんな素振りも見せずに。
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