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【寝取られ】喰われる彼女 亜紀
第12章 【寝取られ】喰われる彼女 亜紀(12)
「わぁ速い!篠田さん凄いですね!」
亜紀は浮き輪を押しながら泳いでいるのにも関わらずかなり速いスピードで進んでいく篠田の泳ぎに興奮気味。
実際、俺もそのスピードについていくので必死だった。
「篠田は高校の時全国大会までいってたくらいだからな。」
「え~そうなんですかぁ!すごーい!」
なるほど、それであんな体格してるのか。
途中亜紀が泳いでる俺に「直樹大丈夫?」と少し心配そうに聞いてきたが、俺はその度に「大丈夫だよ」と答えていた。
実際泳いでいる最中は本当に何ともなくて、意外と体力残ってるじゃないか、と自分で思っていたくらい。(俺も小学生まではスイミングスクールに通っていたから泳ぎには少し自信があったし)
でも、どうやらそれは過信だったみたいだ。
よく海や川で遊んだ後に陸に上がると、急に身体が重く感じた、なんて経験は皆あると思う。
浮遊力がある水中では筋肉の疲労に気付いていなかったりするんだよね。
この時の俺はまさにそれだった。
ただでさえ病み上がりなのに、俺は岩場に着くまでにその僅かな体力を使いきってしまっていたんだ。
岩場に着いて、さあ上がろうと思ったら全然岩に登れない。
水中ではまだ手足は動くのに、陸に上がろうとすると殆ど力が入らなくなってしまう。
「おい直樹、どうしたんだ?早く来いよ。」
亜紀や牧原達は先に軽々と岩に上ったのに、俺は同じようにできなかった。
俺は重くなった腕と脚を必至に動かしてなんとか岩場に登ったものの、もうその時点でグッタリ……。
重力が普段の何倍も重く感じる。
ヤバいと思った。
海から出たのに、頭の中が波みたいにゆらゆら揺れる。
なんだか気分も悪くなってきて、吐き気がしてきた。
「おい、大丈夫か?」
「直樹どうしたの!?具合悪くなっちゃったの!?」
青白い顔をしてグッタリする俺に皆が駆け寄ってくる。
「ハァ…ハァ……ごめん、大丈夫じゃないかも……」